「フーン」は心の行い
クリハラです。
さて、終盤戦に差し掛かっている
ポストカードのモチーフ解説👓✋
5回目の今回は、「金剛印(HUM)」です。
まず、「金剛」って、なーに?から始めましょう
「金剛」って、何だか強そうな響きの言葉ですよね
それもそのはず、金剛は「ドルジェ」とか、
「バジュラ」とも呼ばれる、尊格が手にする諸魔を退治する
武器を指しているんです
デザインも様々
力強いのにエレガントなシェイプです
ちなみに、チベットの法要(プジャ)では、
必ずベル(ガンター)とドルジェを手にして、
賑やかに鳴らすお坊さんを見かけます。
この2つは、ベルで女性性を、ドルジェで
男性性を象徴したチベット密教では欠かせない法具。
では・・・ポストカードと同じように、
ドルジェを右手(男性性の手)に、ベルを左手(女性性の手)で
それぞれ持ち、ドルジェを左胸に、ベルを右胸に、
両手を交差させてゆっくりとあてます。
この2つは、場を浄化し、諸魔を祓う役割を負いますが、
こうして交差し、相互に作用することで、
英知と秩序の完全な統合、
すなわち、『悟り』の状態も
表している・・・のだそうです。
では、中央に書かれこのチベット文字は、
なんと読むかというと・・・
フーン
というのが一般的です。
「オンマニペメフム」という、チベットでは
一番知られた観音菩薩さまの真言の最後は、
この「フーン」でくくられていますが、
「完成させる」という意味を持っています
そういえば、一年前に、
ケンポ・カルテン・リンポチェから、
真言の色紙をいただいたことがありましたが、
この真言にも、HUMが含まれていました。
HUMは、つまり、仏の穢れなき金剛のような「身口意」
・身(体の行い)
・口(言葉の行い)
・意(心の行い)
のうち、意(心の行い)を指していて、
このHUMを唱えることで、心の行いへの力を
仏から得られる、とされています
英語でMudra、日本語で印相と呼ばれる
意味を持つジェスチャーは、仏像やタンカでは、
欠かせない重要なメッセージなのでした
今回の解説、もし面白かった!と思っていただけましたら、
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*ダブルチャリティーは無事終了しました。ありがとうございました。
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