【amanamana】シンギングボウルの作りと倍音とは

こんにちは。アマナマナ代表のクリハラミユキです。

シンギングボウル入門講座の第二回目は、「使う前に知っておきたいポイント②」についてです。

昨日は「使う前に知っておきたいポイント①」として、シンギングボウルの製法の違いと、それによる1番目の特徴【ひとつひとつの形、音に個性がある】についてお伝えしました。

今日は、残りの2つについてお伝えしていきます。

【2番目の特徴:組織の密度が高く、音に深みと安らぎ感がある】

イメージでお伝えすると、鋳造(ちゅうぞう)が、型で冷やし固めたゼリーだとすると、鍛造(たんぞう)は、「杵(きね)と臼(うす)でついたお餅」のようなものです。

シンギングボウルの音が出るしくみは、叩いたりこすったりすることで、振動が空気を揺らし、波動になって伝わるものです。

ゼリーとお餅のように、それぞれの原料も異なりますが、鋳造は振動しやすく、鳴らしやすいという特徴があります。ただし、振動は浅めで規則的、均一的な波長の音になりがちです。

また、鋳造は組織の密度が低いため、形を維持するために、厚みが必要になり、落として割れてしまうと、音が出なくなります。

一方で、鍛造は、何百回、何千回と叩く過程で組織が整い、高い密度で結合しています。粘り強さやしなやかさもありますが、最初は振動させづらく、技術や練習が必要になります。

しかし、一度マスターしてしまえば、鋳造とは全く異なる、長く深い倍音を生み出すことができるのです。

また、鍛造は落としたり、ヒビが入っても、なお音を出すことができます。(音質が変わることはあります)

●一般的な鋳造シンギングボウル:組織がゆるく結合し、もろさがある

●アマナマナの鍛造シンギングボウル:組織がしっかりと強く結合している

【3番目の特徴:音が複雑で、ゆらぎ、変化していく】

シンギングボウルは、「倍音」とよばれる複数の周波数の共鳴音を生み出します。「倍音」には、規則的(均一的)な波長と不規則な波長の2種類があります。

シンセサイザーなどから生み出される音が規則的な波長なのに対し、風、波、虫や鳥の声などのような、自然の中にある音は、不規則な波長を多く含んでいます。

自然から離れ、都市で忙しい日々を送っている方や、ヨガ、ヒーリング、マインドフルネス、瞑想に用いる場合には、この不規則な波長が重要な役割を果たします。

鍛造(たんぞう)のシンギングボウルは、こうした自然の音に近い、不規則で複雑な波長を多く含んでいるのが特徴です。

また、鳴り始めてからの音も一定ではなく、ゆらぎ、変化していきます。最初に聞こえた音が弱くなり、それまで聞こえていなかった音が聞こえたりもします。

鳴らす人によっても音が変わり、同じ人であっても、場所、時によっても変化します。「音が成長する」とも言われますが、鳴らす人、聞く人も変化していくためだと考えられています。

こうした特徴が、シンギングボウルだけでなく、その音にも、「今」「ここ」にしかないかけがえのない響きをもたらし、私たちの心を深く震わせてくれる理由なのです。

さて、今日は、「使う前に知っておきたいポイント②」として、【組織の密度が高く、音に深みがある】【音が複雑で、ゆらぎ、変化していく】についてお伝えしました。

前回の特徴とあわせ、使い方にも大きく関係してきますので、ぜひ覚えておいていただけると幸いです。

本日もお読みいただきありがとうございました。

では、次回からは、具体的な鳴らし方についてお伝えしていきましょう。

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